日本の国技は『相撲』ですが、観戦者人口、プレイヤー人口、ファン人口を合わせた一番人気なのは、実は『野球』なのではないでしょうか。
最近ではスポーツ観戦の方法も種類豊富になってきており、インターネット技術の進歩にともない、世界中で行われている試合もリアルタイムで楽しめるようになりました。そんな中で、最近人気を集めているのがスポーツベットです。ブックメーカーなどを介して、自分の好きなスポーツの試合を楽しみながらベットもできるとあって、利用者数を増やしていると言われています。こうしたスポーツベッティングの世界では、野球の試合にもベットできるのはもちろんのこと、新しいスポーツのカタチとして急速に成長している『eスポーツ』にもベットできるのをご存知でしたか?ここでは、eスポーツの世界でも野球を楽しめるゲームをご紹介します。
成長するeスポーツの世界
「ゲームばかりしてたらいけません!」と親に叱られていたのはもう昔の話。今や、eスポーツはプロプレイヤーも存在する業界として世界規模で急速に成長してきています。こうした世界での流行を追うように、日本国内でもeスポーツは日々規模を拡大しており、市場拡大は前年の1.5倍にもなるとも言われており、何かしらの形でeスポーツに関わり始める企業・団体も増えてきています。その業界・業種は様々ですが、ゲームというコンテンツに関連したハードウェアやデバイスのメーカー、あるいはネットワーク事業に関連した通信の分野からの参入が目立っており、社内にeスポーツチームや部活動を設立したという話題もよく目にするようになってきています。
eBASEBALL プロリーグ
そんな中、スポーツの分野からもeスポーツに参入する動きが高まっています。日本のプロ野球を統括する一般社団法人日本野球機構(以下、NPB)は、2018年より野球ゲーム『実況パワフルプロ野球』(以下、『パワプロ』)の開発元であるコナミデジタルエンタテインメントと、同タイトルのプロリーグ「eBASEBALL プロリーグ」が共催されることとなりました。そして、2019年には任天堂株式会社のアクションシューティングゲーム『スプラトゥーン2』を使用した「NPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2」」と題した大会を主催。両大会ではどちらもプレイヤーがプロ野球12球団の代表選手としてチーム名を背負い、オリジナルのユニフォームで戦う姿が話題を呼びました。
オリンピックeスポーツシリーズ2023
そんな急成長を続けるeスポーツ業界を象徴するように、今年の3月には、国際オリンピック委員会(IOC)、国際競技連盟(IF)、ゲーム会社の連携でオリンピックeスポーツシリーズ2023が開催されました。これは世界規模のバーチャル・シミュレーションスポーツ競技大会としても注目を集め、6月にはシンガポールのサンテックセンターで開催されたオリンピックeスポーツウィークのハイライトとして対面形式の決勝戦が実施され、各競技の予選ラウンドを勝ち進んできたファイナリストたちが集い、白熱の戦いを繰り広げました。
そして、このオリンピックeスポーツシリーズ2023において、野球競技である世界野球ソフトボール連盟(WBSC)公式の野球ゲーム『WBSC eBASEBALL™パワフルプロ野球』決勝大会では日本の森翔真選手(SHORA)が見事、初めての王者に輝いたのです。
新しいファン層獲得のために
スポーツ界全体で見ても近年はプロ野球人気が高まっており、観客動員数も毎年徐々に伸びていると言われています。2019年には過去最多となる2,600万人超えを達成しています。ただこうした好調さの一方で、そのファン層の中心が30代から40代と年齢層が高くなっているのも事実です。インターネットが広く普及し、娯楽に対する選択肢も広がっている若い年代層に向けて、どうやってプロ野球の魅力を発信していくかという、プロ野球界全体が取り組むべき課題として、以前より挙げられていた問題提起への回答のひとつとしてeスポーツへの取り組みが生まれました。eスポーツの世界を通じることで、世代や性別に関係なく、幅広い多くの人々に向けて、さらなる野球の魅力を知ってもらうためのひとつのカタチとして、これからもさらなる発展を遂げていくだろうと期待を集めています。
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